2008年12月14日日曜日

フエ・カセーロ



スペイン産白カビ熟成半生サラミだ。
紐を引っ張ると、皮が剥ける。
生臭さは、
ジューシーさに言い替える事が出来る。
半端に軽いワインはダメだった。
純米酒あたりをあわせたい。

2008年12月8日月曜日

自転車とおさかな市場



三時間耐久のソロのトップクラスで、平均時速37km。
最高で5~60kmは出る。
アッという間に終了。
撮るより走る方が楽しいに決まっている。
さて、うまいものでも食べようと海へ向かう。
おさかな市場をぶらぶらしていたら、
秋刀魚、25匹で七百円。
あまりの安さに、買いそびれた。
それでも帰りには、
いつのまにか、しっかりと重いトロ箱を抱えていた。

2008年11月27日木曜日

ど~も~♪



ひょんなことから、
小田和正のコンサートに行ってきた。
水道橋から東京ドームに向かう人の群れに呑まれながら、
やけに自分の視点が高いと思った。
自分の前が皆、背が低いみたいなあ~。
理由は、女性が七割以上のような気がした。
そう、お客のほとんどは25位上の女性かな。
満員だから5万人?その中にチラホラと、
白髪や頭頂部の薄いのが目に付き、
ファンの年齢層が広いのがわかった。

きみまろ(平気でババアを連呼)か、
三平(どーもが口癖)かみたいなんだけど、
安心して聞いていられるMC。さすが年の功。

還暦の小田さんは頑張った。
アンコール二回、6曲+1曲。
あの声量は化け物だ。
腰に手を当て、足を引きずる彼の姿に感動した。
2日目は、松葉杖か車椅子?

2008年11月22日土曜日

ボストン美術館 浮世絵名品展



平日なのに思ったより混んでいた。
生の浮世絵は素晴らしい。
空摺みたいな、紙に凹凸を付ける技法はもちろん、
(これは、生でしか見ることができない。)
錦絵の初期の、刷り師の気迫が生で見られる。
でもだんだんと、色数の増大と共に影がうすくなる。
歌麿くらいで、構図とアイディア勝負となり、
(写楽は、線がズレており残念だった。)
後期の浮世絵は、絵の具の入手が容易になるにつれ、
極彩色の極みだ。

やはり、春信が良い。
赤いエスカレーターに乗り損ねたのが残念だ。

2008年11月4日火曜日

終焉



サクセス、高速ときて、Tsukumoが倒産なわけで、
やっと気付いたのかな。

ハードじゃなくてソフトなんだね。
ハードの基本性能が飛躍的に上がり、
安くても高性能なハードが簡単に手に入る。

ああだこうだと、パーツを組み合わせて自作する時間の、
「価値」、「意味」より、
デフォで、高性能な機能を、
いかに「使うか」(昔からそうなんだけど)を、
考える方が面白いわけだ。

PCエンスーは、絶滅危惧種になるんじゃなかろうか?

2008年10月29日水曜日

World Animal Day


10月4日は、ワールドアニマルデイだそうで、
誰が決めたのかというと、
1931年にイタリア、フローレンスの生態学者決めたらしい。
マイナー過ぎないか?

この日を記念したサイトに綺麗な写真があった。
こういうのは、スライドショーの方が見やすい。

2008年10月14日火曜日

鶴首



特集が出ると知って、思わず探しに出た。
駅前の書店三軒で見つからず。
自分の住んでいる所の悪口は言いたくないが、
何故、ユリイカくらい置けないんだ。
街として馬鹿過ぎる。
ちょいとショックだ。

夜、Amazonで注文したら、
翌日着いた。はやっ!

ひさしぶりのユリイカの紙質に驚きながら、
写真を見て、しんみりして、
最初の、お兄さんの手記の数行を読んだら、
あ、イカン・・・
とパタンと本を閉じてしまった。

・・・

2008年10月13日月曜日

赤いの



魚の色彩感覚
ふざけたお話だ。
http://www.sciencenews.org/view/generic/id/36499/title/Fish_seeing_red
『太陽の可視波長は最長でも、
海面下10メートルまでしか届かないため、
海中では色のスペクトルが不足し、
魚は赤色をほとんどまたは全く認識できない』

まず、この前提がおかしかないかい。
いろんな魚がいるんじゃあないかえ。
釣り道具で、鉤や錘が赤かったり、
見える魚は釣れないとか、ある。
また、ルアーなんて、魚が色の識別が出来るだろうという、
前提(=思い込み)でできてるだろう。
何故、金魚は赤い?

婚姻色の出る魚は、わかりそうには思える。
では、出ないのは、色を識別してないのか?
これは、わからん。

今回の研究者は「赤」としているが、
当の魚にとって、どう見えているかは、
誰もわからん。

そもそも、人間にとって、「色」と言っている、
感覚自体が、魚にとっては、
全く違うモノかも知れない。

2008年10月11日土曜日

似て非なるモノ



おら、鯊だ。
クリクリ目玉で、ツルンと飴色。
美味いよォ。

グヘヘッ、わしゃあ、洞鯊じゃあ。
まあ、親戚だから宜しくな。

でも、あんた人相、いや魚相がね、
禍々し過ぎてるよ。凶悪ダ。
ライギョみたいな、爬虫類の顔だね。
ご勘弁。

2008年10月9日木曜日

「ミシンと洋傘」

との手術台のうえの、不意の出逢い」
から何年たっているんだろう。
(ロートレアモンのWikiをみても、
その難解さがわかる。)

ノーベル文学賞ねえ。
一体何人が判るんだろう?
ル・クレジオってまだ生きていたんだ。

トマス・ピンチョンはどうなのかなあ。
とにかく、はやりの字面を追っただけで、
もちろん、わからん。

2008年10月6日月曜日

クラス1レーザー



マウスが調子悪かったので、通販。
どうせ買うならと、レーザータイプを買った。
商品が着いて、取説を適当に読んで、
PCにレシーバーを付けて、マウスに電池を入れた。
さあこれで良し、とマウスを動かすが、
あれっ?画面上にカーソルがない?!
マウスをひっくり返すと、ポインタが光ってない。

電池を替えたり、USBポートを替えたり、
PCを替えたり、いろいろやったが、
やはり、ポインタは光らない。

ああ、スカをひいちまったか・・・
これは初期不良だろ、
返品できる?めんどくさいなあ。

まあ、まて、落ち着け。
もう一度取説を、ゆっくり読むんだ。
書いてある通りに、余計な事を考えずに、
確実にやったら、カーソルが現れ、動いた!!

そうだったのか。
レーザーは、不可視だったんだ。
ハイハイ、知りませんでした。
今までの光学マウスは、赤く光っていたので、
レーザーも緑か何かに光ると、思い込んでいた。
こんなもん、わかるかああぁ!

一言どこかに書いて欲しかった。
レーザーは不可視なので、光りません。と。

レーザーの安全基準
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/Takehito.Senga/geocity/lasersafty.html

大量の不可視のレーザー光線を、複数で一点に集めたら、
怖いことになるのだろうか。

2008年10月2日木曜日

似たもの検索



どうしても気になる画像があって、
誰の写真なのか、気になっていた。
判明したのは、Web上で似た画像が検索できるサイト。
「TinEye」

そうか、Rodney Smithという人だったのだね。
モード系の人みたい。
便利だ。

もう一枚あったんだが、ヒットせず。誰なんだろ。

2008年10月1日水曜日

くそう!

気持ちを言葉にするのは難しい。

どんなに考えても、伝わらないものは伝わらない。
つたわったつもりでも、究極たぶん伝わらない。
開き直って、伝わりそうに思うところで妥協して、
話すしかない。

でも、伝わってないだろう。
原因は、お互い歳をとった、ということかな。

わかっているサ。

2008年9月29日月曜日

夏の思い出


夏の思い出~、手をつないで~♪
と歌うのに精一杯。
ラップなんてわけわからん。

夕涼み よくぞ男に うまれけり

なんて、もうすでに真夏の夢。

いきなり、
物言えば・・・
の季節がやって来ちまった。

ガラガラ



少し前に見たYoutubeの、ゲーム動画で、
キャラが画面の外のパーツを、
バラバラと落とすのに吃驚!

どんな仕掛けなのか、とても気になった。
「Phun」とか、「OECake」みたいな、「Box2dFlashAS3 」という、
物理シミュレーションエンジンと、Flash を使うみたいだ。
(というか、Youtubeのアカウントやリンクが生きているのに、
この画面は、Youtubeそっくりに作ってある別サイトというのが怖い。)

ヘンなコードがあった

javascript:(function(){var d=document; var s=d.createElement("script"); s.charset="UTF-8"; s.src="http://tech.nitoyon.com/meltdown/meltdown.js?"+(new Date()).getTime(); d.body.appendChild(s)})();

このコードをコピーして、アドレスバーに貼り付けて、
Enterを押すと、このページの画像が、ガラガラと崩れ落ちる。
ページの下に溜まった画像達は自由にドラッグして動かせる。
(何やら弾性係数が高いみたい。)
Googleの画像検索したページでやっても面白い。
画像さえあれば、大抵のページで、ガラガラとなる。

このコードは、
「HTML を覆い隠すように Flash を 配置 して、
JavaScript で HTML にある画像を列挙して、Flash に渡し、
Flash では、物理エンジン(Box2dFlashAS3)上に画像の位置に対応した箱を作成する。
HTML 内の全ての画像を消して、Box2dFlashAS3 による物理シミュレーションを開始する。」

フムフム、まったくわからん。

2008年9月28日日曜日

あんぽんたん


眼鏡がない
朝起きて、いつもの場所に手をのばすと、
あれ? あれ? ない。
困った。眼鏡ないと何も見えない。
死活問題だ。軽いパニック状態。
前日の行動が思い出せない。
部屋中探しても、思い当たる所に電話しても、ない。
ああ、きっと、タクシーに忘れてしまったんだなあ。
と諦めた。
ゴソゴソ探してたら、生まれて初めて掛けた眼鏡がでてきた。
おお、老眼が始まった今の眼には、この弱い近視が見やすいヤ。
その日は、コレで何とかしのぐ。
翌日、新しい眼鏡を注文した後、
もう一度、部屋を探索すると、
とんでもない所に、眼鏡があった。

ああ、無駄な予備眼鏡を作ってしまった。
いや、酔っぱらいが問題だよなあ。

2008年9月25日木曜日

自由の女神


お台場で鯊の穴釣り。
流行っていそうだが、マニアック過ぎる。
若者はやらないよなあ、面白いのに。
今日は、一時間限定の入れ喰いだった。
水際の小さい穴から、鯊が次々と釣れる。
話をしても、なかなか信じてもらえない。

ここには、有名な名人級の、完全武装のオバチャン釣り師がいる。
ほぼ毎日、ペタンと水際に座って、煙草をふかし、ヒョイヒョイと釣り上げる。黙々と釣るその様は、漁師の貫禄がある。
休日は、人出も多いだろうし、
その独特な格好は、好奇の的だろう。
いろいろと言われていて、
気難し屋さんなのだろうと思っていたら、
「今日は水が少なくてだめヨ。お兄さん、なかなかやるネ。」
意外と気さくだった。

「もう帰るのカ?」
「うん、今日はお先に~」
と帰る道すがら、見上げる先に、自由の女神。
その先には、フジTV。


でも、ここは、江戸前。

2008年9月24日水曜日

冥土の土産


25年ぶりに、TDRに行ってきた。
10:00に入って、パレード覧て、13:00には出た。
入っただけで、良しとしよう。
まあ、冥土の土産だ。

2008年9月22日月曜日

公僕


「産業廃棄物最終処分場」
=人間が、より快適に生きる為に、
無思慮に突っ走った残滓の集合体。

イヤな語感だ。
火葬場とか土葬とか、を連想させていたのだが、
最近、この連想に「ゾンビ」が加わった。
「燃せない」から土葬。
埋めてしまえば、そのうち土に還るだろうなんて、
甘い楽天主義は通じない。
様々なヤバイモノがジワジワと染み出してくる。
ゴルフ場開発とか、土砂採取による環境破壊より、
何倍も恐ろしい。

山奥に最終処分場を作りたいんですけど。
えっ、そう、山奥で人家もないのね。それじゃあ、
ま、いいか。

許可を出すのは、国や県の行政だ。
ろくに、現場を見てないから、
問題が起きてから、あわてる。

環境が汚染されて、
最高裁まで行く様な問題になっているのに、
マスコミであまり取り上げない。
これは、直接的被害者が局地的なだけ。

頭の悪い想像力欠如の公僕が、
まるっきり、思慮に欠けた「認可」を出しているのが、
すべての原因じゃあなかろうか。
業者との癒着以前に、馬鹿過ぎる。

水俣訴訟の「小さい版」が、沢山、沢山、
粛々と、確実に、進行しているのだよ。

2008年9月21日日曜日

「きんどーちゃん顔」



って、わからなくはないが、
「救助を待つ」って、この魚はどう見ても干物状態だろう。
魚が大口開けて、フェンスに挟まっていたら、
普通は死んでいると考えるだろうに。
ハリケーン後の写真を並べて、
お楽しみ下さい、はないんじゃあないかい。
頭の悪さ丸出し。こんな記事書くなんて、
日本の新聞社ダメだ。

レゲパン


レゲエパンチって何?
いろいろな亜流があるみたいだが、
1990年ころ仙台から広まったらしい。
飲み手がレゲエが好きだった、
と言うことからのネーミングだと。
ま、クレームドカシスのウーロン茶割みたいなもんで、
オジサンには想像もつかない。無理だ。
勘弁して。

ハバナクラブでモヒートの方が良いやさ。

2008年9月19日金曜日

てぃ秘境



房総には、「川廻し」という地形がある。
地形というか、工法というか農法というか、
人為的に自然に手を加えるのだが、
知らなければ、景色の見事さに感嘆し、
その生い立ちまでは想像が及ばない。
蛇行した川を、ショートカットさせ(トンネル等)、
水の流れを変え、干上がった川筋を農地に利用したらしい。
有名なのは、養老渓谷の弘文洞跡。
昔見た時はトンネル状だったが、現在は上部が崩落しているらしい。
この、「跡」がくせものなのに、
その当時、人為的な風景であることに気づかなかった。
今は、有名所は観光地化しているが、
ひっそりと残っている場所もある。
その一つが、林道マニアが暗黙のルールで場所を特定させない、
「てぃ秘境」と呼ばれる場所。
簡単な検索では、でてこない。
ムキになって探したら、
それらしい場所が、やっとみつかり、
滝の緯度経度まで特定できた。
ただ、アプローチのルートは、1/25000の地図をみても、
簡単ではなさそう。
でも、行かねばなるまい。

2008年9月18日木曜日

金運

スクラッチの宝くじ、絵柄が三つ揃った。
わけわからず、売り場へ持って行くと、30万のアタリ。
デイトレイダーをしている友人から、
ひさびさの連絡。振込20万。
五千円預けていたのを忘れてた。
語呂合わせで、千円付き合った馬券が大穴、50万。

もちろん、俺の話じゃあないさ。
金運が強い、そいつに言った。
1.アブク銭なんだから、とにかく俺に奢れ。
2.アブク銭なんだから、油断しないで貯金しろ。
3.アブク銭なんだから、彼女と帝国ホテルのスイートだ。
4.アブク銭なんだから、モノを買って残せ。
5.アブク銭なんだから、やはりとにかく俺に奢れ。

人間、予期しない小金が手に入ると、あわてる。
そして、賢明なら、落ち着く。
4あたりが妥当かなあ。
なあんて、思っていたら、
呑み代四人前払っちまった。う~ん、半分くらいうれしいか・・

錯覚

海に向かう道。自転車を漕ぐ。
くッそぉ、ロードレーサーにバンバン抜かれる。
オッ!?前からヘンなのが来る。
おりょ、リカンベントやん。
俺より十歳は上だろう。かっこエエなあ。
ハンドルに突っ伏し、ペダルを漕いでは止め、漕いでは止め、
一所懸命漕いでいるつもりなのだが、思ったより進まない。
Tシャツが汗でびっしょり張り付く。情けない。

海から帰る道。自転車を漕ぐ。
グイグイ進む。
おっ、マウンテンバイクが抜いて行く。
負けるかっ!と追いかける。
あれ?回転数を上げても苦しくない。
漕ぐ、漕ぐ。 進む、進む。
自分の力が確実に地面に伝わるのが判る。
ペダルを漕げば、その分前へ進む。
止めて空回りさせて、惰性で進む必要がない。
漕げる。漕げる。
おお、これは「ランナーズハイ」状態なのか?
とても、気持ちよかった。

と話したら、言われた。
「そんな時は、一度止まって風を感じろ。」

はい、スイマセン。追い風のせいでした。

2008年9月16日火曜日

南泉斬猫


南泉斬猫
「無門關」の第十四に出てくる話で、
「なんぜんざんみょう」という、禅の公案である。
夢十夜 第二夜にでてきた「趙州」から連想した。
まあ、どうでもいいことか。

修行中の僧達が、一匹の猫を巡って、
大騒ぎをしているところに、
南泉和尚がやってきて、猫に刃物を突きつけ、宣った。
「さあ、この猫を助けたいなら、誰か何か言ってみろ」
誰も何も言えないとみると、
一刀のもとに猫を斬り殺してしまった。
外出から帰ってきた高弟の趙州は、
南泉に事の次第を聞くと、
自分の履き物を頭に載せ、黙って彼の前を辞した。
南禅がポツリと一言。
「ああ、おまえがいてくれたら・・・」

というようなお話で、禅の公案のなかでも、
かなり難解なものらしい。

全然わからないけど、一殺多生なんてヘン。
猫を殺しちゃあイカンなあ。
南泉は、猫じゃなくて自分を切るという選択は、
なかったのだろうか。

まあ、後世の創作だろうから、
たぶん、猫は死んでない。

夢十夜

山椒魚といえば、夢十夜
風が吹けば、桶屋の猫が減るあたりだ。
山椒魚→山椒大夫→森鴎外→夏目漱石→夢十夜
となるわけで、
「高瀬舟」はもちろん「最後の一句」あたりでうろうろして、
辿り着いたは「夢十夜」。
(すべて青空文庫で読める。再読せねば。)
夏目漱石は、あまり読んでないが、これが一番好きだ。

夢十夜 第一夜
死ぬ際の女が、
「百年待っていて下さい」と思い切った声で云った。

これは詩経の「葛生」(かっせい)だろう。

葛生蒙楚 蔓于野   
予美亡此 誰與獨處  
葛生蒙棘 蔓于域    
予美亡此 誰與獨息  
角枕粲兮 錦衾爛兮  
予美亡此 誰與獨旦  
夏之日  冬之夜   
百歳之後 歸于其居  
冬之夜  夏之日   
百歳之後 歸于其室 

偕老洞穴を願う、戦いで死んだ男を思う女の詩だが、
百歳=百年なわけで、
この場合百年でも待ちますよというんだが、
漱石の場合、思いが時間を超越している。

たぶん、いろんな説があるが、
漱石が見た夢をそのまま書いたはずがない。
何かに触発されているはずだと思う。

2008年9月15日月曜日

山椒魚

山椒魚の「遺伝子汚染」!?
「汚染」なんて言い方は、
あくまで、人間主体の言い方であって、
自然界で生物が、子孫を残すには、たぶん、
一番確実な方法を選ぶのが当たり前であって、
たまたま、目の前に、ちょいと違う種類だけど、
確実に交尾できそうな相手がいたら、
まあいいか、よし、やるぞ!となる。

彼らは、必死に生きている。
山椒魚界に、「黒船」がやって来たみたいなもの。
生き残る為には、手段なんて選ばない。
我々日本人が、やってきているじゃあないか。

ブラックバスも、タナゴも、
デカイ蝸牛や田螺も、リスも、毒蜘蛛も、クマゼミの東進も、
自然の必然もあれば、人為的な操作もあるが、
今の環境で頑張って生きるしかないのは当たり前。

人間が今までと、何か違うなあと気付いた、
その時点で手遅れ。
もう止められなくなっているんだと思う。

今さら、こんな事がニュースにになるなんて・・・、
日本は平和だ。

地下水脈


S川考
鯊釣りで賑わうS川のあたりは、1970年頃までは海だっが、
人間の身勝手に抗う術を持たない海は、
従容として埋め立てられてしまった。

ある妄想が沸いてきた。
水路の成り立ちを想像すると、
海から三本目のI橋が、一つの区切り、
ここより上流から水門までは、七年程早く完成している。
埋め立て初めで、人の生活圏に近いから、まず、防潮堤が一番。
テラスなんて作ってる余裕が無いわけだ。
その後は、まったくの海に、新たな陸地を作るから、
考える余裕もできたろうし、多少の冒険としてテラスくらいは作れた。
そして、今の川が完成して、約30年。
水門以下は何度も、浚渫されているはずだが、
もしかしたら、川底の状態が微妙に違うかもしれない。

また、ヘンな図アリ、詳細不明。

もしこの図の細い線が、(そんな図を残す必然性がないとは思うのだが)
埋め立ての最期まで、地表に残っていた水路だとしたら?
埋め立て後にも、小さな地下水脈のような形で残り、
人間にはわからない複雑な水の出入りがあって、
適応した鞭毛類みたいな原生動物が繁殖する。
そして、その地下水が出入りする川岸あたりに、
それを捕食するプランクトンが集まり、魚も集まる。
この一つが、T橋上流の右岸の人気ポイント。
(テラスの高低は、地盤沈下のせいなんだろな。)
I橋界隈の良いポイントも、
埋めた水路の地下水脈のせいかもしれない。
国土交通省のS.54の空中写真。

水門までは、海の入り江の様なものだと思う。
が、わずか七年の違いだが、I橋の上下が違う環境になっているかもしれない。
地下水脈の不思議を、誰か調べないかなあ。

2008年9月14日日曜日

蝙蝠



日本人の暮らしには、三守護神がいる。
守宮、井守、蝙蝠。
ヤモリは家を守り、
イモリは井戸=水を守る。
コウモリは、川=自然を守る。

コウモリ=カワモリ=川守は、知らなかった

夕ぐれの川端で蝙蝠を見た。
風に向かい、一瞬ホバリングみたいに、羽を動かす様がハッキリ見えた。
黒揚羽を連想したが、やはり鳥の羽ばたきに近い。
でも、
鳥の羽より重そうに見え、平泳ぎのかき手みたいだった。
哺乳類が飛ぶのは、やはりたいへんな事なんだなあ。
顔は、不細工なくせに、
飛べることが、それを補って余りある程格好良い。
着物の柄に、蝙蝠があるが、
これは、蝙蝠を幸せの象徴とした中国から影響されているらしい。
理由をしらなければ、今の感覚では不気味な方が強いんじゃなかろうか。

朝、靴を履こうとして、中にこいつがいたり、
盆踊りの最中に、櫓にぶつかって落ちてきたり。
子供にしたら、虫より格好イイはずなのに、
捕らえて飼ってみようなんて、思いもしなかった。
畏れ多かったんだろうな。
なにせ、守護神だからな。

日本の哺乳類約100種のうち、
ネズミ目1/4より多く、1/3以上をコウモリ目が占めるのに、
めったに会えなくなってしまった。
家が木からコンクリになってしまったらかな?

玄関の靴で蝙蝠が眠るような家に住みたい。

2008年9月12日金曜日

For a day, drink a liquor



「一時間幸せになりたかったら酒を飲みなさい。
 三日間幸せになりたかったら結婚をしなさい。
 八日間幸せになりたかったら豚を殺して食べなさい。
 永遠に幸せになりたかったら釣りを覚えなさい。」
開高健が「オーパ」に、古い中国の諺として載せている。

ウソっぽいなあ。
中国に詳しい人に聞くと、ここへ「八」という数字が出てくるのが、中国的数字観念として、怪しいらしい。
というか、出典が、未だ不明のようだ。

欧州(たぶんイギリスかな?)の諺。
 
 Let him that would be happy for a day, go to the barber;
 for a week, marry a wife;
 for a month, buy him a new horse;
 for a year, build him a new house;
 for all his lifetime, be an honest man.
 
 一日幸せでいたいなら、床屋へ行け。
 一週間なら、結婚せよ。
 一月なら、新しく馬を買え。
 一年なら、新しく家を建てよ。
 一生涯なら、正直人間になれ。
 
このとても現実的なのを、
日本人的な情緒感で、言い替えている気がしてならない。
「豚を殺して」で、敢えて中国=大陸的な雰囲気を創作し、
欧州=キリスト教であれば、「七」となる所を、
煙に巻く為に、「八」にしたか。

オチャメな開高の創作だと思う。

床屋より、酒がいいに決まってる。
と思っていたが、
床屋も案外悪くないかなと、最近思う。

2008年9月11日木曜日

水密めく

水道の水の温度が下がったような気がする。
春先に暖かさを感じる水の場合、
「水温む」があるが、
秋の冷たさを感じさせる水は、何と言うのだろう?

春の山は笑い、秋から冬へは眠りにつく。
水は笑わないし、眠らない。
「温む」の反対語は「熱い」なのか?
水については、「冷たい」ー「温い」ー「熱い」
と考えると「温い」は反対語が難しい。
水達の、これから冷たくなっちゃおうゼ、
というひそひそ話が、微かに聞こえてくる。

「水密めく」(みずひそめく)
にしておこう。
あ、字余りだ。

と思ったら、なあんだ、
「水澄む」(みずすむ、みづすむ)というのがあるのだねえ。