2008年9月14日日曜日
蝙蝠
日本人の暮らしには、三守護神がいる。
守宮、井守、蝙蝠。
ヤモリは家を守り、
イモリは井戸=水を守る。
コウモリは、川=自然を守る。
コウモリ=カワモリ=川守は、知らなかった
夕ぐれの川端で蝙蝠を見た。
風に向かい、一瞬ホバリングみたいに、羽を動かす様がハッキリ見えた。
黒揚羽を連想したが、やはり鳥の羽ばたきに近い。
でも、
鳥の羽より重そうに見え、平泳ぎのかき手みたいだった。
哺乳類が飛ぶのは、やはりたいへんな事なんだなあ。
顔は、不細工なくせに、
飛べることが、それを補って余りある程格好良い。
着物の柄に、蝙蝠があるが、
これは、蝙蝠を幸せの象徴とした中国から影響されているらしい。
理由をしらなければ、今の感覚では不気味な方が強いんじゃなかろうか。
朝、靴を履こうとして、中にこいつがいたり、
盆踊りの最中に、櫓にぶつかって落ちてきたり。
子供にしたら、虫より格好イイはずなのに、
捕らえて飼ってみようなんて、思いもしなかった。
畏れ多かったんだろうな。
なにせ、守護神だからな。
日本の哺乳類約100種のうち、
ネズミ目1/4より多く、1/3以上をコウモリ目が占めるのに、
めったに会えなくなってしまった。
家が木からコンクリになってしまったらかな?
玄関の靴で蝙蝠が眠るような家に住みたい。