
南泉斬猫
「無門關」の第十四に出てくる話で、
「なんぜんざんみょう」という、禅の公案である。
夢十夜 第二夜にでてきた「趙州」から連想した。
まあ、どうでもいいことか。
修行中の僧達が、一匹の猫を巡って、
大騒ぎをしているところに、
南泉和尚がやってきて、猫に刃物を突きつけ、宣った。
「さあ、この猫を助けたいなら、誰か何か言ってみろ」
誰も何も言えないとみると、
一刀のもとに猫を斬り殺してしまった。
外出から帰ってきた高弟の趙州は、
南泉に事の次第を聞くと、
自分の履き物を頭に載せ、黙って彼の前を辞した。
南禅がポツリと一言。
「ああ、おまえがいてくれたら・・・」
というようなお話で、禅の公案のなかでも、
かなり難解なものらしい。
全然わからないけど、一殺多生なんてヘン。
猫を殺しちゃあイカンなあ。
南泉は、猫じゃなくて自分を切るという選択は、
なかったのだろうか。
まあ、後世の創作だろうから、
たぶん、猫は死んでない。