夜の水路で竿を出す。
今まで、
アタリがあっても、釣ったことがない。
今回で三回目だ。
作戦を練り、竿を、二本にした。
まず、いつもの竿を投げ、
二本目を投げた後、
さて、一本目を上げてみると、
アレ、何か、ひっついてる。
チビハゼくんだ。
おめでたいはずの、初釣果なのだが、
うれしくない。
小さいからではなく、
引っかかっていた事が問題。
これは、釣ったのではなく、
勝手に「釣れた」だけだ。
気合を入れ直し、
水路の端から探りまくっていると、
橋のたもとに、パトカーが止まり、
おまわりさんがやって来た。
「網で掬えないんですかぁ?」
「それじゃあ、釣りにならんでしょう。」
笑って話しかけてくるけど、
下らなすぎる問答に、ウンザリ。
まあ、夜の橋上の釣り人は、
不審者とみられても仕方ない。
もう少し粘ろうと頑張っていると、
アタリはないのに、根掛かりだ。
ままよと竿を煽ると、
フッと
竿のテンションが消失・・・
はるか足下の水面で、ボチャン
と音がする。
根本から、竿が折れた。
初めての経験だ。
もっとソフトに扱わなくちゃなぁ。
夜の粗忽者は、
薄らワライを浮かべて、
トボトボ帰ったわけだ。
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