2012年6月20日水曜日

台風前夜の四半刻


夜のニュースで、台風が来ると聞き、
もうそんな時期かと、やおら竿を出し、
部屋の中で、ぶんぶんさせてみる。
そのうち、道糸を張って、
楊枝を削り、三粒シモリの仕掛けを作った。

冷蔵庫にあった、カニカマを1cm程千切り、
懐中電灯と、ポキリと折った蚊取り線香をポケットに突っ込み、
竿に仕掛けをつけたまま、サンダルを履き、
ペタペタぶらぶらと、ほろ酔い気分で出撃。

向かった先は、近所の水路。
岸から2m程沖に護岸工事の矢板が打たれ、50cm位の浅場がある。
春先から、小魚がキラキラとヒラを打つのを、何度も見ている。

街灯の明かりをあてにしていた橋のたもとは、
垂直の石積みが1m以上あり、影になる水面は真っ暗け。
ええいままよと、蚊取り線香に火を点けて、
竿を出し、懐中電灯で、シモリを照らす。

すぐに、ヒョイヒョイと引かれる浮。
まあ、楽しいけれど、およびでない。
チーさんを、5匹程釣ってもうダメかなと、
石積みギリギリに落としてみると、
浮がモヤモヤと沖に移動。
あっ、あっ、これは釣るまで帰らんぞ、と。

我慢我慢でやっと釣れた、小さい手長蝦一匹。
眼が寝むそう。(下向きなだけか)

よし頑張ろうと、気合が入ったが、
蚊がぶんぶんと、やけにうるさい。

あれ、線香が消えてる。
たちぎれだ…


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